【入退室管理システム】管理者必見!スマートロック(電子錠)と電気錠の違いと選定ポイント
入退室管理システムとは、特定の部屋への人の出入りを記録・管理して不正な入退室を防ぐセキュリティシステムを指します。
その入退室管理システムの導入に欠かせないのが、ドアに取り付ける、スマートロック(電池錠・電子錠)や電気錠などの錠前システムです。
オフィスやコワーキングスペースをはじめ、店舗、工場、マンション・アパート、病院やホテル、学習塾など様々な場所で導入されているのを見かけることでしょう。
入退室管理システムは現在、月額課金制のサブスクリプションモデルがメジャーとなっており、各社から様々なプランが提案されています。
これらを錠前のタイプに注目して見てみると、大きく分けて電池錠・電子錠タイプ(スマートロック)と電気錠タイプに分かれており、どちらの錠前のタイプを選ぶかで、導入方法や運用、費用などが大きく異なってくることが分かります。
そのため、スマートロックと電気錠、どちらを導入するかで悩んでいる管理者の方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、管理者の方向けに、スマートロックと電気錠の両者の違いや、メリットとデメリット、選定のポイントを分かりやすくお伝えいたします。
はじめに:スマートロックと電気錠、何が違うの?
スマートロック(電池錠・電子錠)とは?
スマートロックは、内蔵した電池で作動するタイプの錠前です。業者による取り付け工事が不要なことが多く、初期費用の安さが魅力です。
電気錠とは?
電気錠は、外部の電源からの電力供給で動くタイプの錠前です。取り付け工事などの初期費用が必要です。
一見、初期導入費用の安さや手軽さがメリットのスマートロックに軍配が上がるのではないかと思われがちですが、検討の結果、電気錠が選ばれるケースも少なくありません。
それでは、スマートロックと電気錠それぞれについて、導入する際の注意点を踏まえつつ、詳しく解説していきましょう。
ポイント1:使用頻度と電池切れリスク
スマートロックは出入りの少ない小規模オフィスなどにおすすめ
スマートロックは、人の出入りが多いドアほど電池の消耗が激しく電池交換の手間が増えるため、出入りの少ない小規模のオフィスなどにおすすめです。
スマートロックにありがちなのが、「スマートロックの電池切れで部屋に入れない」というトラブルでしょう。
オフィスに入れないためドア前に管理人さん待ちの列ができてしまった・・・。といったケースもありますので、電池残量が低下したら、早めの電池交換が必要です。
※スマートロックには、非常時のために物理鍵での解錠に対応しているものもあります。
電気錠は安定稼働で大規模なオフィスなどにおすすめ
電気錠は電源から電力が共有されるため電池切れの心配がなく、開け閉めの頻繁なドアでも安定した稼働が魅力です。
そのため、大規模なオフィスなどでもストレスなく運用ができるでしょう。
※電気錠には、停電時など非常時のために予備電源を供えているものや、物理鍵での解錠に対応しているものもあります。
ポイント2:設置工事の有無と堅牢さ
スマートロックは取り付けが簡単で、初期コストは低いが、物理的な堅牢性には劣る
スマートロックのなかでも、両面テープで貼り付けるだけのタイプや、ドライバー1本でサムターンごと交換するタイプなどは、業者による取り付け工事が不要な場合が多く、導入の容易さが魅力です。そのため原状回復義務のある賃貸物件に特に向いているでしょう。
電池式なので配線工事が不要なため、工事費が抑えられ、初期の導入コストが低いのも特徴です。
両面テープで貼り付けるだけのタイプは、ドアの材質によっては剥がれやすいことがあります。また、経年劣化でテープの接着力が弱まり、スマートロックがずれたり落下したりしてドアを開けられなくなるというケースもありますので、定期的なメンテナンスが必要です。
ドライバーでサムターンごと交換するタイプは、取り付けられるドアの種類が限られるため、導入を検討する際には、ドアの規格がスマートロックに適合しているか、しっかりと確認しておきましょう。
スマートロックは気軽に導入できるのが利点ですが、簡単に設置できるものほど、取り外そうと思えば簡単に取り外せてしまうため、物理的な堅牢さは電気錠に及びません。入退室の管理という面では、簡単に取り外されないための工夫が必要でしょう。
電気錠は工事が必要で初期コストがかかるが、物理的な堅牢さに優れる
電気錠は設置に配線工事・取付工事が必要なため、初期の工事費がかかります。
一方、一度取り付ければ耐用年数は約7年~10年と長期間安定した運用ができるため、一つの拠点で長期的に利用を考えている企業に向いていると言えるでしょう。
ドア工事でしっかりと取り付ける電気錠は、簡単に取り外しができないため堅牢性に優れています。そのため、人の出入りを記録・管理して不正な入退室を防ぐという面で、より適しているでしょう。
電気錠は一般的に屋外使用に向かないと思われがちですが、屋外仕様の認証リーダーを選ぶことで、玄関ドアなど外に面した場所での利用も可能です。
また、取り付けられるドアの種類が多いのも特徴です。
ポイント3:入退室管理システムの運用期間でのコストパフォーマンス
スマートロックは初期費用が安いが、長期運用でコストが高くなることも
初期コストが低いスマートロックは一見安く見えますが、電気錠よりも月額費用が高く設定されているケースがあり、長期間利用するとかえってトータルでのコストが高くなることがあります。
電気錠は初期費用が高いが、長期運用でコストが抑えられることも
電気錠は、工事に初期費用がかかる一方で、月額費用が比較的安価に設定されているサービスもあり、長期的に運用することでトータルでのコストが低くなるケースがあります。
このように、導入後にどのくらいの期間の運用を行うかによっても、コストパフォーマンスが変わってきます。
例えば、スマートロック(電池錠・電子錠)と、電気錠タイプのiDoorsを同条件(ドア数は1ドア、管理システムは入室管理のみ、認証方法はカード認証の構成)でそれぞれ10年利用した場合の費用を比較すると、10年後には電気錠タイプのiDoorsの方が、総支払額が約100万円も安くなることがわかります。
実際に、導入を検討している各入退室管理システムの各サービスの料金プランを参照し、想定する運用期間での総額にどのくらい差が出るか、シミュレーションをしてみることがお勧めです。
まとめ
本記事では、入退室管理システムにおける、スマートロック(電池錠・電子錠)と、電気錠それぞれの選定ポイントを、メリット・デメリットを踏まえてお伝えしてきました。
本記事のおさらい
- ・スマートロックは手軽に導入でき初期コストが低いが、電池切れのリスクがあり、物理的な堅牢性が劣る。長期運用ではコストパフォーマンスが悪くなることがある。
- ・電気錠は取り付け工事が必要なため初期コストが高いが、稼働が安定しており堅牢性が高く、数年以上の長期運用でスマートロックより費用が安くなることがある。
自社の運用に合う方式を選ぼう
本記事でお伝えした通り、スマートロックと、電気錠の両方に、メリット・デメリットがあります。
重要視するポイントを明確にして、自社のケースに合った選定をしていきましょう。
また、入退室管理システムの導入の検討・選定にあたっては、下記のポイントにも留意するとよいでしょう。
- ・サポートや担当者が丁寧か
- ・導入を検討しているドアに取り付けが可能か
- ・希望している認証方式があるか(暗証番号、QRコード、ICカード、指紋認証、顔認証 等)
- ・「監視」が標準機能でついているか(システムから異常検知が出来るか)
- ・導入拠点の増設や、LINEやアプリ、その他の機能との連携など、将来的な展開も踏まえて相談できるか
各入退室管理システムの導入サービスへ問い合わせをすると、専門の担当者が丁寧に相談に乗ってくれます。
取り付け後に「こんなはずではなかった」となると取り換えにコストも時間もかかってしまいますので、失敗のないように検討を行いましょう。
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